まなぼうや通信

ウオーキングを楽しむ!
鈴鹿山脈の峠を訪ねてB

県境の尾根縦走路には小さな峠が多くあり、交差路として立派に役目を果たしています。南北に走る尾根縦走路に対して東方(三重県側)と西方(滋賀県側)に道がついていて、行き先を調べてみると知っている地名にたどりつきます。大きな峠は、昔は多くの往来があり、人々が集まったことから伝承や伝説などが生まれています。古文書や歴史書などを見てから歩くと、また違った趣のある峠となるでしょう。

中峠水晶岳と金山の中間に位置している

  根の平峠から尾根縦走路を北へ歩いて水晶岳を越すと中峠になります。東方の道を下りると朝明キャンプ場、西方の道へ下りると愛知川の大瀞へたどりつきます。

羽鳥峰(はとみね)峠白砂青松の地


 中峠から金山を越すと羽鳥峰峠 (標高823m) です。中央の小山の頂きからは、360度の眺望です。ここからの四日市市方面の景色は、素晴らしいの一言につきます。周りの白い砂岩と樹木のコントラストは、いつ訪れても美しく、白砂青松の地と言えるでしょう。
  朝明キャンプ場から歩いて1時間半ほど、鈴鹿山脈で最も楽に登れる峠で、鈴鹿山脈の登山入門にもってこいの所です。また愛知川沿いを歩く道の入り口でもあります。愛知川方面 (西方) の道をたどればすぐに、鈴鹿山脈では珍しい湿原が北側にあります。1時間ほどで愛知川のヒロサワの出合に着きます。

南峠地図に出ていない小さな峠

  釈迦ヶ岳から1時間ほど北方へ尾根縦走路を歩くと南峠です。滋賀県側に下りる道は無く、東方に下りる道しかありません。八風キャンプ場へつながるこの道は、春には 「シャクナゲ」 と 「イワカガミ」 の群落が見られ、絶好の登山道となります。ぜひ訪れるようお薦めします。八風キャンプ場から中峠へ向かう道の途中に、南峠への分岐があり、1時間半ほどで行けるでしょう。



中峠同じ名前の峠がある


  南峠の北方に中峠 (標高983m) があります。なぜ近くに同じ名前の峠 (水晶岳近く) があるのか知りたいところです。西方の道は杠葉尾 (ゆずりお) に通じていて、東方の道は八風キャンプ場へと通じています。

八風峠三重県と滋賀県をつなぐ主要道路にある

 八風峠から西方の道を行くと3時間ほどで杠葉尾に着き、さらに近江八幡市まで続いています。東方へ下りると八風キャンプ場へ1時間半ほどです。まなぼうや7号で八風峠について八風道との関連を紹介しています。今回は 「お菊池の伝説」 をお伝えしましょう。
  八風峠 (標高938m) の東北の尾根続きに三池岳があり、頂上の東方近くに 「お菊池」 と呼ぶ雨乞いの御池 (みいけ) があります。

 八風街道を伊勢や近江の商人が頻繁に行き交っていたころ、街道筋の切畑にある茶屋に、中西家という長者の家がありました。七夕の頃には多くの客人を招く風習があり、家宝の皿を蔵から出して床飾りすることになりましたが見つかりません。皿守りのお菊は長者から責められ泣き沈んでいると、下男の熊蔵が忍び寄り 「皿はわしが隠した。言うことを聞いてくれたら出してやる」 とお菊に迫りました。お菊は一目散に峠の明神さまに助けを求め、駆け登りました。この時にわかに稲妻が走り雷鳴とどろき、雨は激しく降り、お菊は池へ吸い込まれるように身を翻して沈んでしまいました。


  切畑村、田光村は峠に祠 (ほこら) を建て、お菊の霊を慰めるために4月17日には八風祭りを行い、草競馬を催してきました。(インターネットから内容抜粋)
  最近は山道の整備もかなり進み、安全に歩けます。八風峠へ登り、お菊池を訪れてみてはいかがでしょうか。

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