まなぼうや通信

 

ロマンは「伊勢竹鶏」マジックへ

人は自然の中で生かさせていただいている。これは循環型社会の考え方の基本です。これをロマン(夢・憧れ)の世界から、現実の段階まで進んできた「伊勢竹鶏物語 〜3Rプロジェクト〜」をご紹介します。

「ロマン」
 5年前、四日市大学の一隅で新田義孝教授(環境情報学部)を囲んで、数人のロマンチストたちが「生ゴミを活かし、竹の繁茂を抑制し、これらを考えた地場産業はできないものか(地域の循環社会形成へのチャレンジ)」と、熱く語っていました。
 竹は、竹細工・竹炭など以外に活用は無理かと考えられていました。ところが、竹を粉末にして、分解酵素(菌)を添加し発酵させることで飼料化ができ、しかも、このエサを食べた鶏の糞に匂いがないことも分かって、このロマンは大きく踏み出しました。

2010.8.7
伊勢竹鶏の鶏糞肥料で栽培されたとうもろこしの収穫です。

畑の提供者の田中さん、内部地区子育て支援の皆さんと研究会スタッフの皆さん50人が、ワイワイガヤガヤと汗を流しました。

「具体化」
 平成21年度、この分解菌混合飼料を使い、100羽の規模の養鶏事業「伊勢竹鶏物語 〜3Rプロ ジェクト〜」として、環境省の支援認定を受け、四日市大学での実証研究を開始しました。

「伊勢竹鶏物語」“3R循環型社会の形成

 
  竹の間伐材、生ごみなどに分解酵素を加え、鶏のブランド飼料を作ります。これを食べた鶏が栄養たっぷりの卵を生み、これが料理やケーキなどの高級食材として活かされます。

 この鶏から出た匂いのない糞は、野菜の有機栽培に活用でき有機野菜が生産されます。こうして地域特産のブランド卵・野菜として地域での消費を促します。

 これが消費された後、野菜や調理くずとして循環のスタートに戻る。学校のの生徒さんや地域の皆さんが、この循環の一部に携わることで環境教育への展開もできます。

 

2010.10.31

 実証研究に提供いただいている内部地区の畑で、玉ねぎの苗を植え付けている子どもたちです。
 竹鶏物語の鶏糞を使った有機栽培のお手伝いから循環社会の体験をしてもらっています。

鶏舎での研究

 ここで使用されている飼料が、竹の粉末・生ごみと分解酵素が加えられたものです。

卵の比較
左は、一般に市販されている卵の中身
右が、竹鶏物語で生産された卵の中身

 黄身の色の濃厚な黄色で、硬くしまっています。 調理・ケーキなど多彩に利用できます。

2010.4.18

 この卵を使った洋菓子「にわさんのため息」の発売記念記者発表が行われました。

(写真 左から、戸田家・寺田社長、研究会会長・新田教授、洋菓子店タンブラン・加藤社長)

「そして今」
 昨年度(22年度)には、鶏を500羽まで増やし、地域での事業化展開(地場産業)を考えたステップに入っています。
 今年度、市内下野地区では、地域の里山保全活動と伊勢竹鶏物語とが協調して、モデル事業としての推進が始まりました。

「伊勢竹鶏物語」の飛躍
 地域への適用が軌道に乗ることは、多岐にわたる良好な相乗効果が期待できるはずです。  この「プロジェクト」は、未利用の廃棄物活用・竹林の繁茂抑制、地場ブランド卵・野菜の生産、雇用促進・地域活性化、循環・3R(Reduce リ・デュース、Reuse リ・ユース、Recycle リサイクル)社会の形成、環境教育 の実践など幅広く、全国へと飛躍する要素を含んでおり、「伊勢竹鶏」マジックとして大きく展開することが期待されています。

プロジェクト推進の中心メンバーの皆さん

写真中央がプロジェクト代表(エネルギー環境教育研究会会長)四日市大学環境情報学部の新田教授


ホームページ:
  http://www.yokkaichi-ene.com/taketori/
 
  連絡先:四日市大学エネルギー環境教育研究会
     事務局長 矢口芳枝
さん Tel. 090-5860-7521

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