まなぼうや通信

 

「温故創新」の体験!“伝統工芸日永うちわ稲藤”

 「え!冬用のうちわがあるのですか?」と思わず聞き返してしまった取材の始まりでした。平成20年に生み出された消臭うちわ、つまり冬のうちわが日永うちわ復活のきっかけ。残したいものがあるから、想いをつなぐ。それが“まちかど博物館 伝統工芸日永うちわ稲藤”の目指している「温故創新」だと思いました。

日永うちわの歴史

  江戸時代、元禄の頃には日永うちわは広く売られており、300年以上の歴史があるといわれています。しかし明治20年代に関西鉄道が開通し、歩いて旅する人が減ったため、お伊勢参りの土産品として盛んに作られていた日永うちわは衰退していきました。また昭和の高度成長期からの生活スタイルの変化により、うちわの需要は激減し、昭和50年代前半には団扇屋はついに稲藤さん1軒になっていたそうです。そこから日永うちわの伝統を絶やすわけにはいかない!との奮起が始まったのです。

木綿1 木綿2
五十三次

まちかど博物館の所在地、館内の様子

  伝統工芸品日永うちわ稲藤は、名前からもわかるように日永地区にあります。東海道と笹川通りが交差する付近ですぐ近くには日永神社もあり、江戸時代には旅人が多数行き交ったことを容易に想像できる場所です。建物の一階は稲藤さんの店舗で二階全体がまちかど博物館になっています。その階段を上がり切るとまず目に飛び込んで来るのはジャパンブルー・松阪木綿をほどこした数々の日永うちわです。藍の色合い・柄行も新鮮で、男女問わず人気だそうです。その隣の壁面には歌川広重の浮世絵東海道五十三次うちわが「ようこそ!まちかど博物館へ!」と見学者を出迎えてくれています。日本橋から京都まで、おなじみの浮世絵を一度に楽しめる展示となっています。

新しいうちわ

  平成6年に日永うちわは三重県伝統工芸品に指定されました。平成20年に消臭うちわ、その後も香るうちわ、虫よけうちわ、伊勢型紙のうちわなど、アイデアと工夫が沢山盛り込まれた新時代のうちわを生みだしています。平成27年にはミラノ万博の日本館・三重県WEEKに参加され、海外の方々にも喜ばれました。

消臭うちわ 香るうちわ
指定伝統工芸品 五十三次四日市

これからの夢は…

  「まずは、日永うちわの良さをもっと広く皆さんに知っていただきたいです。クーラーからは得られない心地良い風のファンが増えることで原料の女竹(めだけ)の保護も進みます。これからも、新しい時代に合ったうちわを作り続けていきたいです。」とのことでした。

割り 貼り付け
館長と和美さん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


  館長の稲垣嘉英さんと和美さん

問い合わせ先

  まちかど博物館 伝統工芸日永うちわ稲藤
  Tel. 059-345-1710
  うちわ作り体験や実演見学希望の場合は、要事前予約 

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